「推定無罪」と人物評価

小沢一郎さんの支持者が、「小沢さんは無実だ」と主張するとき、しばしば「小沢さんを総理大臣に」などと小沢さんを評価する発言と混在させることに、違和感を覚えている。

「無罪推定の原則」は、「小沢になんか、何も期待しないよ」と言っている人物でも従わなければならないものだ。憲法にも、この原則に基づく条文が含まれている。人物評価とは切り離して考えるべきものだ。

推定無罪」と人物評価をごちゃ混ぜにすることで、小沢さんを支持しない人からは「小沢を支持するから、『無実だ』と言っているんでしょ」と思われかねない。これでは、「小沢さんは無実」の認識を共有する人を増やすことすら困難になるのではないか。

実際、小沢さんの支持者には、小沢さんに対して「無罪推定の原則」を適用しても、元衆議院議員三宅雪子さんに対して「三宅が加害者だ」などと証拠がなくても決め付ける者がいる。

小沢さんの思想を理解していれば、そのようなダブル・スタンダードを用いることにはならないはずなのだが。